韓国語教員資格証の各級について
韓国では「韓国語教員資格」という国家資格があり、これは韓国語を外国人に教えるための資格です。3種類あるのですが、資格の有無によって、先生の「質」がかなり違ってきます。
今後、この教員制度が少し改定されるらしいのですが、現段階での資格についてお知らせします。ちなみに外国人でも韓国で取得できる資格です。
한국어교원 자격증とは?
韓国語を外国人に教える国家資格の「教員資格」です。外国人でも取得が可能です。
ただし、外国人の場合はTOPIK6級が必要です。
等級分け
1級(最上級)
2級(学位級)
3級(テストクリア級)
(国立国語院より)
詳細については、国立国語院のサイトを参照してください。
等級の詳細
✅1級
1級はプロ中のプロといわれる等級です。2、3とは違って「2級保持かつ指定の機関での経験値(時間)」が資格要件です。10年くらいの経験がないととれない資格です。
✅2級
大学の単位(学士学位)をとることでとれる級です。4年制大学で韓国語教員関連の学科を卒業するか、社会人の場合は科目履修で学位を取得します。
✅3級
120時間の講義と検定試験+面接で取得できます。ここでの120時間は、韓国語教員養成課程のことです。
2級と3級の違い
🏳🌈2級は取得までに
※4年制大学(サイバー大学含む)で専攻で科目を履修して取得(4年か2年)するか
※4年制大卒の人で(主に社会人で)科目履修をして1年~1年半で取得できます。
🏳🌈3級は
120時間(約3か月)の受講後、検定試験に合格すれば半年で取得できます。
(大学の副専攻でも可能)
3級の方が時間と金額の点では取りやすいのですが、実は3級の方が難しいらしいです。
3級は試験の合否も難関ですが、面接も「아서/어서と니까, 는바람에の違いを述べよ」というような、文法教授についても聞かれるようなのでかなり難しいようです。
ただ、3級はもっていないけど(試験は未受験)、韓国語教員「養成課程」は修了したという方はごまんといます。
2級の場合は大学のカリキュラムと同じです。時間も金額もかかり、忍耐も必要なので、こういう点での離脱者がでています。
詳しくは後述しますが
2級の講義必要時間は2000時間以上(実際は1科目200時間×16科目=3200時間)、中間・期末テストやレポート等の提出、模擬授業等があり、各項目に対しての総数が合格点数を上回れば単位が取得できます。
3級の検定試験のような1発合否のようなリスクはありませんが、合格点数をとらなければ単位取得は難しく、実習についても休むと単位がとれません。
歴史的にみて今後
2000年代当初は、3級の資格しかなかったのですが、大学の専攻で韓国語教員の学科が増えることで2級が誕生し、経験者が増えることで1級が設立されたという流れです。
ということで
じゃあ、2級も3級も取得リスクはどちらも同じような感じなのに、その差は何なのか?という疑問が呈されている上、就職の際にも3級より2級優先という差別が生まれています。
さらに資格保有者の増加も加えて、現在では3級をなくすとか、2級を取得しても何年かたてば「更新」制度なんて話も出ています。
恐らく、近々大幅にこの「資格級制度」は改定されるようです。
もしかするとなくなるかもしれない3級をとるよりは、時間と金額はかなりかかりますが、2級を取得することをおススメします。
ここでは2級を「大学に正規入学せずに科目履修で取得する方法」についてシェアします。
外国人も取得可
281の機関で取得可能です。
外国人でも韓国語教員資格証はとれるのですが、私は日本で「ん十年前に」4年制大学を卒業しています。韓国の大学は卒業していません。
そのため「학점은행제」(大学単位銀行制度)という制度を利用して、取得しました。
※制度については、こちらで詳しく메인 | 학점은행
✅取得のおおまかな流れはこちらです。
1.日本で卒業した大学の書類を提出して、「4年制大学卒業」の認定を受ける。(학점은행)
2.単位のとれる学校や政府認定の「教育院」で「単位」を取得(後述)
4.학점은행제で、単位と学位の認定を取得
5.学位取得の書類を国立国語院に提出して教員資格の認定を受ける。(국립국어원 한국어교원)
🏳🌈注意!
単位銀行制度では、「韓国が認める海外の大学」でないといけないので、韓国側に認定されない外国の大学もあります。
教育院とは?
私は、仕事もしているので大学に通える選択はなく、政府指定の「教育院」での科目履修をしました。
例えば、ソウルの教育院はこちらのURLからソートすれば、こんな感じででてきます。
いくつかの教育院に連絡をして見積もりをしてみて決めました。(安い方がいいw)
2級の金額や日程
✅金額
金額は各大学や、教育院によって違います。おおまかには「割引価格で最低100万ウォン(10万円)以上」です。もう少し安い所もあるかもしれませんが、そもそも教育院の場合は競争もあるのである程度の金額を合わせていると思ってもいいかもしれません。
必須科目が
講義15科目+実習1科目=16科目
私の場合
🏳🌈講義科目で45万ウォン(すべてオンライン)
🏳🌈実習科目で50万ウォン+α(オフライン)
*オンラインの場合は60万ウォン
*オフラインの場合は、参観授業などで別途実費(+α)がかかるようです。
*私はオフラインで、申し込んだのですが、国からの要請(コロナ)で急遽オンラインに変更になりました。金額はオフラインのままで、別途実費が不要となったので金額としてはラッキーでした。
✅日程
まず必須の8科目を3か月、残りの7科目を3か月、最後に実習3か月で約1年です。
余裕があれば、残りの7科目と実習を同時期に受講することも可能(半年弱で受講終了)
ですが、社会人の場合、余裕はないと思います(苦笑)
✅コマ数について
講義は2週間に1科目につき1コマ(2~3時間講義)ですが、8科目分を2週間の間に受講しなければなりません。
受講を聞きながら途中途中で、中間・期末考査、小テスト、討論、レポート等々の課題が入ってくるので、かなり忙しいです💦
ここまで、韓国語教員資格の概要についてでした。次回は、2級の取得方法を詳しくシェアします♪